☆ダブル・ハーモニー( 2 ) a2015-秋☆ 「瞬間の美しさを残しておきたい」出崎統
☆ダブル・ハーモニー( 2 ) a2015-秋☆
「瞬間の美しさを残しておきたい」出崎統
【ハーモニーという世界〜アニメが名画になる瞬間〜】
この夏に発売されたばかりの(トムス関連のスポ根展もあった)セルと背景(着色)を重ねたものを
「ハーモニー」と呼ぶんですね、サブタイトルが又 絶妙にイイです!
〜アニメが名画になる瞬間〜 こうなると本当に名画集と言えます。
この本の企画を長いこと温めていた菊○さんから夏の前?に連絡をいただき
と有る喫茶店で打ち合わせ(この時絵を頼まれハーモニーについても話す)6/3池袋にて
その時にはすでに小林七郎さんと何と!杉野(昭夫)さんの絵が出来ていたのでした!
「ご覧になりますか?それとも見ない方が‥」
プレッシャーになるか?の配慮から菊○さんは言って下さったのだが そこまで言われ見ない手はないでしょう?(はい見ます!ぜひ!)
はい、見せていただきましたよー(笑)
まず七郎さんはガンバの冒険の(キャラ付き)1枚絵でした。
素晴らしいですねずーと描いていないはずのガンバとノロイを描いて仕舞うのだから流石です!
出崎さんもこのカットは何方に振り分けるか?をまだ迷っていて、例えばアニメーターでも絵が描ければ頼みたい場合も有るのだが大抵は断念し
では背景画でイラスト風にと七郎さん宛に頼むことで落ち着くわけです。
まんが世界昔話の「トロイの木馬」
絵コンテ:出崎統(松戸完かも?作画:大橋学 美術:小林プロ(七郎さん)でご一緒出来た時好きなように絵は作れたのだがハーモニーの振り分けも自分用と七郎さんにと 始めから分けて頼んでしまったサンプルが見本的に有りました。
←L/Oだけ大橋、後は小林七郎さんが全イラストとして表現
←これがハーモニーで(本当の意味の合作)
↑これを見ると七郎さんが何にどんな色を付けたかが良く分かります。
(多分セル上に塗り、同じ昔話のにんぎょ姫のときにセルにカラーインクで着彩したら七郎さん曰く「誰かがやらないと行けない、と思ってました」と、セルの平坦さには(推測ですが)納得が行かなかったのでは?そうそれを思い出しました)
↑厳密に言うと描き絵(これは線も色も大橋学):セル無し
そんなプロセスがハーモニーと呼ばれる前に有りました。
何故にハーモニー?出崎さんのその前の前のルーツを辿れば
映画や貸本時代の劇画家(必ずしも出崎さんは劇画に拘りは無かったと思う只発表の場が貸本漫画の世界だったのだ)←1959〜60(高1年15歳〜貸本界で新人賞デビュー):小学校から憧れてのは手塚治虫さん(この感じはこの時代共通か?杉野さんも同様に)*作風は拳銃を持った男のスピードアクション(らしい?同じく憧れが有ったので良く分かりますw)
その漫画の場合画面は全部絵は止まっているのが当たり前だけどコマ運びの流れの中でスピードで動くシーンと、じっと見せたい画面とが生まれる→それがストップモーション絵になり、(アキラの大友さんの話しでも見せたい絵は描き込む、と言うのを聞いたことが、きっと同んなじ理由からですね)
描き込む絵→と言う事から=「描き絵」(止め絵)が生まれたのだと思う。*歌舞伎のような見栄を切る(止めて見せる場面)も、共通なのかも?
アニメは本来「動く」が基本として在るのに、“止め”で有る。
ちょっと脱線するけど劇画家さいとうたかをさんの初期作品の表紙、裏表紙や扉ページなどの絵は通常(モノクロ)と明らかに描き込みの度合いが違っていたもので、(色も2色と4色で今で言えばイラスト風)その描き込み方って愛好家的な読者は凄くわかるんですよ(自分がそうでしたから 笑)
そのプロセスの延長線上に有るハーモニーとは?
*枚数を制限を受けて編み出した手法なのか?の問いに
出崎「まったくそれは考えてなかった」
【人間の一瞬の表情、瞬間の美しさや 強烈な印象を残したいとの欲求からスロモーションをせんじつめた結果として発想した】出典:Wikipedia
ー☕️こうひぃぶれいく ー
劇場版 あしたのジョー2/OP
( 2 ) b
菊○さんから「杉野さんの絵も宝島ですよ」とお聞きしてたのは
絵を頼まれたときに「大橋さんは何を?」と聞かれ即座に(タカラジマにしますよ)と完全にダブってしまい不味いのかな?とも思ったが菊○さん
「問題はありません」と。
うん、杉野さんがジョーを描くなら判るけど自分が出しゃばる訳にも行かないしやっぱり描くならこれしか無いし(笑)
←陽を撮ったらまぶしいーw😎
某日(9/2) : 吉祥寺 ゼノン
ハーモニーという世界 の本が出来上がり
とある日の吉祥寺カフェで菊○さんとJunさん。それに伊○郁子さん、の四人でハーモニー親睦のお茶会が有りました。
郁子さんがポロっと漏らした言葉に(大橋さんの絵はハードだったのですね?
わたし逆だと思ってました。(それは)杉野さんがハードで大橋さんがやさしい絵で 全くの反対でした)と。
その話が的を得てたので思い出したことが‥
杉野さんはオールマイティに違いは無いが根はハードではないと思う
それは自分の(渚 マオ名義 79,)本を差し上げたときの第一声が
【淋しい!‥淋し 過ぎるよ!】←(半分怒ってるのかな?笑)
だったから一瞬ドキリとしたのは自分のある面を見抜かれた気がしたのと
(後で理解したのは)淋しいを解る人は本当は淋しいのではないか?
そう思ったのは間違いなく、事実は違うよと杉野さんは否定するかも知れないけれどね、そう言う意味では2人は共通したのかな、って思っています。
あと、チラッと(出崎さんも)みな父親の存在が不在(見本がない?)そんな少年男は見えない兄や父を無意識に求めて行くのももし有りや?ナンテ思う‥)のも感じたりします。(良くも悪くも見本無き人生は切り拓くしか無いのだと‥)
*杉野昭夫さんの宝島の絵は(オールキャストで)凄い!あ〜、やっぱり繊細さ
溢れてて優しい絵だと思うのだ、
アレからギリギリまで宝島の絵は描かなかったが、出崎さんにOP頼まれたその原点に戻って頼まれたイラスト絵はなんとか出来上がりました。7/7
発案した菊○さんに最上に喜んでもらえたので満足しています。
7/8 :大泉学園シュベールにて宝島をお渡し☆
きっかけを下さりましてありがとうございました!
元々のシルバーは力石がモデルだそう‥それならコレは大橋学の“リキイシ”ってことにしてw
そしてその九月のお茶会の中で、何気に出たひとこと
「ハーモニーをイベントにしちゃったら?」←言ったの誰だぃw?
おーお〜!?それが ホントになっちゃったの〜?!
ここ迄紆余曲折は有ったと思いますがひとまずイベントが通ったことが良かったです。
椛島義夫さんが決まったことですね!(ビックリヒットでしょう?殆んど出ない人ですから)
補足*椛島さんは東映動画時代の大橋の先輩ですが別な年代を通り出崎さんと遭遇したのでした(その辺りを)話せると良いですね‥椛島さんと杉野さんも同様に出会ったことなど)
大橋学もイベントに結局は出ることになりました、前回のトークにて(もう出ない)と言ってしまいましたからそれを撤回致します(笑)💦
必要とされるなら喜んで参りますので
11月14日の阿佐ヶ谷ロフトAのイベントをよろしくお願いします!
そして皆さんもお楽しみに 遊びに来てくださ〜い。
2015ー10/27 大橋学( MAO )
付 : 宝島/出崎 統インタビュー(外国語版)*貸し本時代、上手い人(杉野さん)や、出崎さんの真髄が随所に‥ハーモニーについても語っています。↓
ー お詫びのあとがき ー
あ〜!後半の文章実は(一行消すつもりが)手違いで書いた全データがスポーンと消えてしまいました!
ナンテコッタ!それで全くの何も無いので新たに書き直しました(苦労するな〜(~_~;)💧)
その内
再現出来ないのが2つ3つ‥確か椛島さんと杉野さんの始まりの辺りを書いたのでしたが、
下に↓尻切れとんぼみたいに1つが残りましたのでおまけとして付けておきます。
(下書きはちゃんと取らないとね駄目だよ!参った参った…;^_^A)
補足*マッドとトムスの融合第一作は「ジャングル黑べえ」*1973・3〜9(全31回)それが椛島+杉野 両作画監督で初遭遇、もちろん出崎さんのトムスでの監督作(これが後々ガンバに繋がる)
おまけ:大橋は途中でマッドを辞めたので最初の方のみ(2人の作監は引き続いてエースになるのだが、)
後で出崎さんから最初のエースは大橋さんにもやって欲しかった。と言われとても恐縮していました、(アニメ界から逃げました はい、根がいい加減なので‥)
ー追記 ー
○ゲストさんである氷川さんとは始めてなのかな?(TVに出られて居るのは知っています)
宜しくさまです!当日を楽しみにしております。(大橋学)
○あ、前の日は学校だよ!寝不足に注意‥だょ!
(当日は自作本もアトリエクラウドから用意して貰います。サイン入りますか?ん たぶん‥w)↓
ー お知らせ ー
『ハーモニーという世界 ~アニメが名画になる瞬間~』の刊行を記念して‥
【出演】
椛島義夫氏(アニメーター)、大橋 学氏(アニメーター)
氷川竜介(アニメ・特撮研究家) ほか
イベント/阿佐ヶ谷ロフトA
11月14日(土曜) 18:00 入場 19:00スタート〜
【お知らせ】:追加情報*急遽決定しました↓
なれあいという訳に行かない “小林七郎さんの登壇”決定!
椛島さんといいこれで“出崎統”ハーモニー(融合)という瞬間に
立ち会える世界(舞台)と成りました。阿佐谷ロフトA 14日
(当日まで目が離せない‥まだ何か起こるのかも?!)
@ateliercloudmu: 11月14日(土)阿佐ヶ谷ロフトAにて開催の「ハーモニーという世界~アニメが名画になる瞬間~」を語る、待望のトークイベントに大橋学が参加することが決定しました!現在前売り券発売中です! アニメーター大橋学公式サイト http://www.maocloud.net/